北川景子 @モップガール


モップガール EP:8 [TV朝日系]
2007/12/07


ちょうどこの放送の前日に当方の録画・キャプチャーシステムが昇天,録画・キャプチャーはおろかテレビ視聴も満足にできない状況になり,加えて放送当日は所用でホテルに宿泊することになっていました.ということで今回の放送はホテルの液晶TV画面をデジカメで記録しております.

さて今回,景子嬢と直属の上司(谷原章介氏)は,出版社勤務の親友(浅見れいなさん)のツテで昨今話題の人気小説家と知り合いになり,その小説家の新作小説脱稿祝賀パーティーに招待されることになります.

浮かれポンチの景子嬢は早速パーティードレスを新調しますが,谷原上司から「お前はジュディ・オングか」と突っ込まれ(笑),そのドレスはボツに.これはもちろん,1979年レコード大賞受賞曲「魅せられて」のジュディ・オングさんの衣装を意識した突っ込みですが,何故ここで唐突にジュディ・オングさんのネタが出てくるのでしょう.製作スタッフの誰かの趣味でしょうか.

さて,パーティー出席のために小説家の別荘を訪れた景子嬢と谷原上司.毎度おなじみの凸凹コンビもすっかり板に付き,出迎えた小説家のマネージャーからカップルと勘違いされます.それを笑顔で否定する二人.

しかし,小説家のマネージャーは二人をカップルと思い込んでいたため,宿泊のための部屋は二人で一部屋しか用意していないとのこと.仕方なく相部屋で宿泊することになりますが,谷原上司がダブルベッドを占拠し,景子嬢はソファーで寝るように命じられます.ひどいなぁ.(笑)

やがて,景子嬢たちは小説家とその婚約者に面会.


そして,その小説家の婚約者を演じたのが原史奈ちゃんなのです.セラミュ・二代目ムーンと実写版マーズの記念すべき共演がここに実現しました.セラミュと実写版の双方のファンにとって,「モップガール」第8話の重要な見所はコレです.

どういうシーンだったか忘れましたが,いい表情の景子嬢.(笑)


婚約者の史奈ちゃんは,常に小説家氏を陰から支えており,今回の新作小説脱稿を誰よりも喜んでいるようです.脱稿祝賀パーティーの開催も史奈ちゃんの発案によるものだとか.

いよいよパーティーが始まりましたが,このパーティーには明らかに普通でないオーラを放つ(笑)小説家仲間も参加していました.レズビアンの女性小説家,怪しげなミステリー作家,SM趣味の官能小説家の3人ですが,この3人とパーティー主催の人気小説家の計4人は文藝集団「博覧強記の会」のメンバーとして若い頃から互いに切磋琢磨してきた関係なのでした.それはともかく,景子嬢はその3人に思いっきり引いています.(笑)

ちなみに,SM趣味の官能小説家を演じていたのは漫画家の蛭子能収氏でした.そんな役で蛭子さんが出てくるとは.(^_^;

ところが,パーティーの最中に緊急事態が発生.なんとパーティー主催の人気小説家が自室で何者かに刺殺されているのが発見されたのです.婚約者の史奈ちゃんは絶叫して悲嘆にくれています.

殺された小説家が愛用していた万年筆に触れた景子嬢は,レイの耳鳴りを感じます.タイムスリップの予兆.

ちょうど小説家氏と知り合いになった瞬間にタイムスリップした景子嬢.

景子嬢はレイによって何とか谷原上司を丸め込み,小説家の殺害を阻止するために行動を開始します.まずは「博覧強記の会」のメンバー3人が怪しいと睨んで探りを入れることにします.なぜなら,その3人は集団から一人抜きん出て人気小説家となった被害者を妬んでいたと考えられ,また別荘のゴミ捨て場からは血痕の付着した「博覧強記の会」のパーカーが発見されていたからです.

まず景子嬢はレズビアンの女性小説家に接触を試みます.しかし,女性小説家は可愛い景子ちゃんが気に入ってしまったみたいで,積極的に攻勢に出てきます.景子ちゃん,貞操の危機!!

何とか無事に(笑)聞き出した女性小説家の話から,ミステリー作家が容疑者として浮かび上がります.ミステリー作家はかつてのミステリー大賞落選にまつわるいざこざや借金問題のため,件の小説家に対してかなりの悪感情を抱いていたと考えられるのです.

そこで,景子嬢はミステリー作家にアタック.ところが,ミステリー作家は自分の趣味に付き合ってくれれば何でも話すと言って,景子嬢にコスプレを強要します.かくして,景子嬢はツインテールの髪,スモック着用の幼稚園児コスプレで,言葉遣いも幼児言葉に限定された状態でミステリー作家に対峙するという,世にも強烈な場面が現出します.いやもう,これはある意味,第4話のメイドさんを軽く超越するインパクトです.スバラシイ.(笑)

そうして聞き出したミステリー作家の話から,今度はSM官能小説家が容疑者として浮かび上がります.かつてSM官能小説家の妻と件の小説家が不倫関係にあり,そのことでSM官能小説家は憤激していたというのです.

一方,谷原上司はSM官能小説家から話を聞き出すことに成功します.彼の話によれば,レズビアンの女性小説家は以前から史奈ちゃんを愛しており,件の小説家が史奈ちゃんを奪い取って婚約者としてしまったことが許せないらしいのです.

結局,「博覧強記の会」メンバー全員に小説家殺害の動機があるということになってしまい,景子嬢達は真犯人を絞り込むことができません.

行き詰まった景子嬢達は,件の小説家自身に「博覧強記の会」メンバー3人から聞き出した話の内容について問い質すことにします.その結果,それらの問題は多分に誤解に基づくもので話し合えば解決できるレベルであるけれども,ただ史奈ちゃんが絡んだレズビアンの女性小説家との対立だけはかなり深刻らしいということがわかります.

レズビアンの女性小説家が怪しいと考え始めた景子嬢達は,最後に小説家のマネージャーから気になる話を聞き出します.件の小説家は,2年前の連続殺人事件で死刑判決を受けた受刑者と定期面会をしており,この事件が冤罪であることを確信していたらしいのです.そして,今度の新作小説はその冤罪を訴え,事件の真相を暴くものだったのです.そこには真犯人として「三田村香苗」という女性の名前が記されていました.ひょっとして,女性小説家の正体が「三田村香苗」であり,2年前の連続殺人事件の真相発覚を恐れて小説家を殺そうとしたのでしょうか.

しかし,結局のところ小説家殺害犯を断定するに足る根拠を得られないまま事件発生時刻が近づき,現場で犯行阻止といういつものパターンに.現場で取り押さえられた犯人の正体を見た景子嬢達は愕然とします.



なんと,小説家殺害犯は婚約者の史奈ちゃんだったのです.そして,史奈ちゃんこそが,新作小説で明かされた連続殺人犯「三田村香苗」だったのです.小説家氏が2年前の連続殺人事件を調査していることに気付いた史奈ちゃんは,正体を隠して彼に接近し,婚約者となり,殺害の機会をうかがっていたのでした.

罪の意識も無く平気で殺人を重ね,捕らえられても慌てもせず,断罪されても反省の念のカケラも無い,そんな史奈ちゃんの有様は完全に景子嬢の理解を超えているのでした.



警察に連行される史奈ちゃんは悪びれもせず,うっすらと不敵な笑みすら浮かべています.そして,警察の調査でさらに驚愕の事実が判明します.なんと本物の「三田村香苗」は連続殺人事件以前に亡くなっており,史奈ちゃんは彼女に成りすました別人だったのです.では,史奈ちゃんの正体はいったい誰なのか,どこから来たのか,全ては未だに黙秘の謎に包まれたままなのでした.

何処の誰だかわからない,人殺しをなんとも思わない,そんな人間が存在するとは……小説家殺害を阻止できても景子嬢の心は晴れないのでした.

いや,参りました.今回はメイド景子ちゃんの第4話を超えたベストエピソードかもしれません.放送前はただセラミュ・二代目ムーンと実写版マーズの初共演ということで勝手に盛り上がっていましたが,それどころではないインパクトと内容の濃さがありました.

個人的に重要なポイントを整理すると,第一は既に書いた原史奈&北川景子の初共演ということです.これだけで見る価値があります.

第二は景子嬢のコスプレです.これも上でちょっと書きましたが,ジュディ・オング「魅せられて」はかなりツボにはまりましたし,幼稚園児はある意味,第4話のメイドさんを超えるインパクトがありました.景子嬢が「〜でちゅか?」などと口走るなんて,誰が予想できたでしょうか.

第三はレズビアンの女性小説家さんです.この役を演じたのは高久ちぐささんという女優さんだそうですが,今回の女性小説家の役は容姿,声,台詞回し,そして全体的に醸し出される雰囲気など,総合的に惹かれる魅力がありました.正直なところ,彼女になら景子ちゃんがどうにかされちゃってもいいかも……と思ったりしました.(笑)

なお,高久ちぐささんのブログ(http://ameblo.jp/takaku-chigusa/)がありまして,2007年12月現在,出演されるインド映画の撮影日記が面白くて笑えます.高久さんの明日はどっちだ.

そして第四のポイント,これが最後ですが,原史奈ちゃんの演技です.まさか殺人犯,悪役での出演とは思いませんでした(被害者遺族のような役だと予想していました).しかもその悪役ぶりが素晴らしい.笑みを浮かべながら人を刺しそうな,背筋がゾクッとするほどの底知れぬ悪女でした.中でも最後に警察に連行される際の表情は凄味がありました.狂気を秘めた冷酷な視線とうっすらと浮かぶ不敵な笑み,史奈ちゃんはいつの間にこんな悪役演技を体得していたのでしょうか.女優・原史奈に対する認識を新たにしました.素晴らしい.

ということで,今回は北川景子・原史奈・高久ちぐさの非常に濃い三つ巴で満腹満足でありました.少なくともこの回はDVDが欲しいです.


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